Logicool (ロジクール) K780 詳細レビュー。キーボードまで含めたFLOWの使い勝手を試してみた

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ロジクールの新コンセプトのマウス拡張機能である「FLOW」。

一部にWindows 10が実現しようとしているCloud-Powered Clipboardの機能も取り込み、複数台のパソコンを同時活用するユーザーには唯一無二の使い勝手を提供してくれる画期的なコンセプトです。

1台のマウスで最大3台までのPCを自動切り替えしつつ操作できるFLOWですが、対応キーボードを追加することで、キーボードもマウス操作にシンクロする形で文字入力操作の方も自動切り替え対応が可能になります。

これによりマウス操作だけのほぼ完全自動で、操作するパソコンの切り替えが可能になります。

画面こそ一つになりませんが、マウスが「自動パソコン切り替え機」として動いてくれる形になるわけです。

このほどFLOW対応マウスと組み合わせて使える「K780 マルチデバイス Bluetooth キーボード」を入手して、キーボードまで含めたFLOWの使い勝手を試してみましたのでその使用感をレポートします。

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目次

キーボードの外観

まずK780の外観ですが、最も特徴的なのはそのキートップの形状でしょう。

一般のキーは完全にまんまる。EnterやShiftなどのその他のキーも丸を基調とした妙にかわいらしいデザインです。

その割には色合いが白とダークグレーの非常に渋いもので、ちょっと独特なデザインテイストとなっています。

キースイッチはノートPCと同様のパンタグラフタイプで、キーストロークは薄型ではないノートパソコンと同レベル。公称2.5mmとなっています。

カーソル移動キーやDELキーなどの機能キーをテンキーとアルファベットキーの間に配置しない、やはりノートパソコンライクなキー配列を採用していますので、フルキーボードながら横幅がとてもコンパクトに仕上がっています。

パンタグラフタイプのキースイッチを採用したせいもあって、キーボード本体が非常に薄いのも特徴です。

キーボード面はわずかに手前に傾いていますが、角度を変更できる足はありません。

重量は、薄くコンパクトな本体からイメージするよりもずっと重い仕上がりです。

電源は単4乾電池2本。キーボードと言う製品の性格上、ワイヤレス型でも長時間のバッテリー運用が可能です。

タブレット端末やスマートフォンを置くためのスタンドも付いています。

この部分を取り外せない分、設置面積では損をするケースもありますね。

接続先はロジクールオリジナルの2.4GHz帯無線インタフェースのUnifying経由で1つ、Bluetooth 2つでの合計3台とのペアリングが可能です。

独自のEasy Switch機能で瞬時の接続先切り替えに対応します。

キータッチ

K780は恐らくその重量の原因となっているであろう、しっかりとした金属プレートをキースイッチのベースに採用していそうです。

このためかなり強くタイプしてもキーのベースがほとんどたわみません。

またSurface Bookのキーボードのように、キートップとそれを支えるパーツの間にガタがほとんどなく、通常のタイピングを行なっている際にはカチャカチャという感じの安っぽい音が全く出ません。

キートップのぐらつきもなくベースのたわみにくさとも合わせて、非常にソリッド感の高いタイピングが出来ます。

キーが底を打つときの音も低めですので、強めのタイプ圧でも発する音はかなり静かです。

ShiftやEnterキーなど、大きめのキーでは若干のがたつきがありますのでEnterキーを「ターン」と打つような癖のあるユーザーは、その部分のタッチ音にだけは注意した方がいいかもしれません。

まんまるのキートップ形状はタッチタイプには全く影響がないと言っていいでしょう。少なくとも著者は全く問題なく高速なタッチタイプが出来ています。

ただ、キーストロークはメンブレンタイプなどと比べるとかなり浅いため、キーストロークが長いタイプのキーボードが好みのユーザーには適さない製品かもしれません。

キーの押し圧は重めで、かなりはっきりとしたクリック感があります。

普通にキーの上に指を乗せて待機させておいても、間違ってキーを押し込んでしまう危険は低いでしょう。

キーストロークは浅いものの、トータルでは節度感あるタイプ感に仕上がっていると思います。

キーボード自体が非常に薄い作りのため、通常のキーボードではパームレストが欲しいユーザーでも、そのまま使える点もメリットになるかもしれません。

キーボードを設置した机の面がそのままパームレスト代わりになってくれるでしょう。

デフォルトではファンクションキー入力にはFnキーが必要

ロジクールのキーボードやマウスの設定アプリであるLogicool Optionsでいつでも変更可能ではありますが、ファンクションキーの位置にあるいわゆる6列目のキーは、Windowsなどの各種機能が割り振られたキーになっています。

このためデフォルト設定の状態だと、ファンクションキー入力の際にはFnキーとの同時押しが必要です。日本語入力などでファンクションキーを多用するユーザーはちょっと注意が必要です。Logicool Optionsから設定をあらかじめ変更しておく方が良いでしょう。

その関係では、INSキー、PrintScreenキー、Home、EndキーもFnキーとのコンビネーション入力が必要です。こちらを多用するユーザーも慣れが必要なキーボードです。

FLOWの使い勝手

マウスでのFLOWと合わせてキーボードもFLOW機能で活用するには、Logicool Optionsから「リンクキーボード」として登録を行なう必要があります。

この設定は手順さえ分かってしまえば簡単で、FLOWでリンクするパソコン全てにK780を認識させた後、Logicool Optionの「リンクキーボード」に出てくるリストからK780を選択すればOKです。

あとは、何も意識する必要はありません。

マウス操作でポインタを画面の端まで持っていって別PCにマウスの制御を切り替えると、それに連動してキーボードも切り替え先のパソコンに接続が自動変更されます。

キーボード側の接続先変更スイッチで接続の変更も出来ますが、このスイッチでの切り替えにはFLOWによるマウス切り替えとは連動しません。

このスイッチを使ってキーボードだけ接続先を変更して利用、といったことが可能ではあります。

ただ、どちらかというと、キーボードのスイッチに連動してマウスも切り替えてくれる方が便利そうな気もします。

まとめ

キーボードの外側のフレームも大きめのRで角を落としたデザイン。キートップもまんまるでどこかかわいらしいデザインのキーボードですが、中身の方はかなり質実剛健、実直なキーボードである感触です。

キーボードのバックライトやさまざまなイルミネーションなどもほぼ完全に廃されていて、派手な所は一切ない、と言っていい製品の仕上がりですね。

外装には金属も使われていませんし、見た目上の派手さや高級感とは縁がないと言っていい製品になっています。

ですが実際に使用してみると、非常にカッチリとしたタイプ感と安っぽい音のない快適な入力感が得られ、FLOWの操作性とも合わせて利用上、非常に生産性の高い製品に仕上がっていると思います。

キータッチの面でこのキーボードのタッチに匹敵するのは、パンタグラフタイプの製品ではあまり思い浮かぶ製品がありません。ほとんど全てのノートパソコンを超えるタッチの良さ、タッチの高級感が実現されていると思います。

ただ、NumLockやCapsLockのインジケーターのランプまで省略されているのは、ちょっとやり過ぎ感もありますね。これらはキーボード上に表示がある方が、使い勝手と安心感の面でありがたいと思います。

K780はBluetooth接続のワイヤレスキーボードとしても決して安価とは言えない製品ですが、キータッチとFLOWの機能を考えれば十分に購入を検討する価値のある製品だと思います。

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