Windows 10 May 2020 Udate、リリースプレビュー版完成

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Windows 10の2020年春の大規模アップデートの名称がMay 2020 Updateに決まりました。

それとタイミングを合わせるような形でリリースプレビュー版もまとまり、インサイダープログラムのリリースプレビューリングに配信が始まっています。

実は今回のアップデートは予想よりも盛り込まれる機能が少なめになりました。現在テストが進行中の機能は結構な数がありますので、ちょっと予想外の内容です。その代わり大きなトラブルがこれから発生する可能性は低そうな感触です。

比較的スムーズにこのあとのスケジュールが進行して名前の通りの5月の頭ぐらいから正式版のリリースが始まるかもしれません。

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思いの外入っていない新機能

早速著者手元のサブPCにMay 2020 Udateのリリースプレビュー版をインストールしてみたのですが、冒頭に書いたとおり盛り込まれている新機能の少なさに驚きました。

以前のこちらの記事に記載した機能から見ても導入されている新機能は一部だけ。

見た目の機能は少ないですが、更新は3回の再起動を含むかなり本格的なものになっていました。OSのカーネル部分などの深い場所に重要な変更が盛り込まれているのかもしれません。

CortanaとWindowsサーチの強化が入っていますので、そのあたりは影響しているかもしれません。

WSL 2のためのアップデート?

リリースプレビュー版を試してみた限りでは、May 2020 Udateに盛り込まれて看板となりそうな新機能はほぼWSL 2だけなのでは?と言った趣のアップデート内容になっています。

一般的なユーザーにはほとんど無関係の機能ではありますが、WSL 1からWSL 2へのアップデートは仕組み的にかなり大きな変更です。「Linuxを動かしているように見せる」から「本当にLinuxを動かす」の切り替えですから、OS基盤としてはかなり大規模な修正になっているはずです。

WSL 2ではほぼ完全な、というよりも完全なLinuxが動く、と言っていいレベルの機能が実現されます。ソフトウェア開発者には大きなニュースとなるでしょう。

WSLの環境ではディストリビューションをMicrosoftストアから導入することから、LinuxディストリビューションのメンテナンスをWindows側がやってくれるというちょっと不思議で便利な関係が成立するようになっています。

こういった事情を踏まえると、最も簡単にLinuxの完全な環境を実現&維持できる仕組みがWSLである、と言えるかもしれません。

このほかにはタスクマネージャーから外部GPUの温度が読める機能は盛り込まれています。ただ、こちらは大きな機能ではないですね。

大規模アップデートもスタンスが変わっていく?

しばらく前にWindows 10インサイダープログラムのそれぞれのリングの役割が変更になりました。

Fastリングに配信される機能は「今後」のリリース予定項目でリリースタイミングはいつになるかは未定の新機能、という形になっています。Slowリングの機能も比較的安定した機能というだけで、次期リリースに入るものとは限りません。

リリースプレビュー版が出来上がるまでは次のWindows 10の姿が見えなくなったとも言えますね。

こういった流れを受けてWindows 10の年2回の大規模アップデート自体の位置づけも変更になっていくかもしれません。OSアップグレードレベルの大きな改善のネタ自体がそろそろなくなってきている雰囲気もありますから。

また、アプリ側の新機能やOS本体の小修正はもっとこまめな配信が行なわれるのかもしれません。アイコンデザインの脱フラット化なども普通のWindows Updateに載って落ちてきましたし。

現時点ではWindows 10の新しいフィーチャーのリリース方針が少し混乱している感じになっていますので、これからの方針をキチッと整理してどこかで一度マイクロソフトから正式なアナウンスが欲しいところです。

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