Windows 10時代の「PowerToys」最初のリリースを試してみた

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Windows XPなどの時代にはOS本体の機能では不足する分を補うサプリメントのようなツールがマイクロソフト自身から提供されていました。それがPowerToysと呼ばれるユーティリティ群です。

このツールに含まれていた機能の多くは今のWindowsには標準で取り込まれるか代替機能が搭載されるようになっていて、後付けのユーティリティ無しでも多くのシーンで機能不足で困ることはほぼなくなっています。

ですが現在、オープンソースのプロジェクトでWindows 10向けのPowerToysの開発プロジェクトが進行しています。

今のWindowsの機能にさらにプラスαの使いやすさを上乗せしようという試みです。

使用目的はある程度ニッチな、というか使う人を選びそうな機能になりますが、ハマれば作業の更なる効率化が図れるユーティリティになります。

先日そのPowerToysの最初の実行可能なバイナリが公開されましたので、早速その機能を試してみました。

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使える機能は2つ

現在公開されているPowerToysのバイナリで使える機能は二つ。

1つはWindowsキーをモディファイアに使ったキーボードショートカットの一覧を表示するもの。

もう一つは一言でまとめるならばWindowsスナップの機能を拡張するイメージの機能です。高解像度ディスプレイでたくさんのウィンドウを開いて作業するときにウィンドウの整列をキッチリキレイに、かつ簡単に行えるようにしてくれるものです。

インストール

PowerToysは現状デスクトップアプリとして作られていて、GitHubのプロジェクトページでインストーラが公開されています。こちらをダウンロードして実行します。

ダウンロードページのアドレスはこちら

「Release v0.11.0」の部分がリンクになっていてこちらをクリックすると利用可能なアイテムの一覧が開きます。

「Assets」の下のリストから「PowerToysSetup.msi」をクリックしてダウンロードしましょう。

ダウンロードしたPowerToysのインストーラをダブルクリックして実行。

利用規約に同意する旨のチェックを入れ

インストール先などの要件を設定。

「Install」ボタンをクリックすると

実際のインストールが実行されます。

利用の実際

実際にPowerToysの機能を利用するシーンをチェックします。

ショートカットガイド

Windowsキーを使うショートカットキーのガイドの方は使い方、と言うほどの使い方はありません。

ただWindowsキーを1秒以上長押しするだけ。それだけの操作で全画面にWindowsキーとのコンビネーションで使えるショートカットの一覧が表示されます。

この表示の後、そのまま追加のキーを押してキーから手を放せば、しっかりと目的のショートカットキーの機能は発動するようになっているのもちょっと気が利いているところと言えるでしょう。

FancyZone(拡張Windowsスナップ)

拡張版のWindowsスナップと言える機能は「FancyZone」と名付けられています。こちらを有効利用するには、まずは簡単なセットアップを行なっておきましょう。

タスクバーの通知領域にPowerToysのアイコンが表示されますので、これを左クリックしてPowerToysの設定画面を開きます。

FancyZoneの設定ページを開いて「Edit zones」のボタンをクリックします。

するとこんな形で設定画面が開きますので、利用したいウィンドウの配置パターンを選びます。

設定画面に表示される配置イメージだけでは実際にどう動くかはなかなかイメージしにくいと思いますので、設定を変えながら実際に動かしてみることをオススメします。

FancyZoneによるウィンドウの配置の機能を起動するには、Shiftキーを押しながら整列させたいウィンドウをドラッグします。

すると画面表示がこんな形でFancyZoneが起動します。

ドラッグしているウィンドウを整列させたいゾーンにドロップしてやることで、設定されているゾーンの形にウィンドウが整形&配置されます。

この「ゾーン」はユーザーが自由にカスタマイズすることも可能です。

FancyZoneのゾーンエディット画面から「Custom」タブを選択すると

ゾーンを追加・変形させられる設定画面が開きます。

「Add new zone」ボタンでゾーンを追加、追加したゾーンは枠を掴んでドラッグすることで自由にサイズや形を変形させられます。

たくさんのアプリをマルチウィンドウで利用し、それぞれのウィンドウをキチッと配置したいユーザにはすごく使い出のある機能になるでしょう。

現時点での使用感

かなり開発の初期段階のリリースでβ1程度の開発フェーズぐらいの位置づけだと思われますが、動作自体はかなり安定している感じです。手元ではFancyZoneの方はほぼ問題なく動作しています。

ただ、Windowsキーを使うショートカットのガイド機能の方は、PC再起動後は上手く立ち上がってくれないことがあります。その際にはPowerToys自体を一度落として立ち上げ直すと上手く動作してくれるようになります。

一部問題はあるものの、現時点でも既にかなり実用性は高いと思います。

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