新しいインテルCPUのPCでWindows 11 Readyにするための設定方法

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ReadySunValleyなどのツールでチェックしてみると「Windows 11に対応していません」と表示されるパソコン、パーツ自体は新しくて対応機種のはずなのになぜ?と思っているユーザーもいるかもしれませんね。

一応、PC情報系のWebサイトなどでは以下のような必要条件が記されています。

  • UEFI
  • TPM2.0
  • セキュアブート
  • GPTボリューム

これらの条件とプラスαを加味して現時点でWindows 11に必要とされているCPUは、インテルだと概ね第7世代のCoreプロセッサの世代より新しいもの、AMDの方だとZen2アーキテクチャを採用したCPUより新しいものとされています。

ですが自作機などでは上記の条件を満たす新しいチップを使っていてもWindows 11 Readyにならないことがあります。著者がメインで利用しているマシンも第10世代のCoreプロセッサを使っていますが最初のチェックで引っかかりました。

そんな時の対処方法、インテルCPU版をまとめます。

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UEFIの設定を変えるだけでOK

比較的新しいCPUを搭載したパソコンなら必要なハードウェアなどは基本揃っているはずです。このため通常は「UEFIの設定を変更」するだけで大丈夫です。

昔「BIOS」と呼ばれていたPCをブートさせるための基礎の基礎となるファームウェア(≒機材に内蔵されたソフトウェア)は今はすべて「UEFI」になっています。また、TPM2.0の機能はかなり前の世代からCPU側に内蔵されるようになっています。

セキュアブートはUEFIの機能で、UEFIを採用しているパソコンなら基本必ず使えるはずです。

また、Windows 10はUEFI対応機で普通にインストールするとシステムドライブをGPT形式でフォーマットしますので、こちらも引っかかるケースは少ないと思います。時々、CSM(Compatibility Supported Module)の関係で古い形式のMBRになってしまうこともあるようですけれど。

MBRでフォーマットされた場合にはWindows側から形式の変換を行なう必要がありますが、それ以外は全部UEFIの設定を変えるだけで有効化できます。

次の節で著者手元のPCのマザーボードのものにはなりますが、具体的な設定変更手順をまとめます。

UEFI設定変更の実際

まずパソコン起動時のWindows起動前の段階で、マザーボード側の機能を使ってUEFIを呼び出します。

手順は機種によって異なりますがDELキーやF2キーなどを連打しておくと、UEFI画面を起動させられると思います。手元のマザーボードなどの説明書を確認してください。

著者の使っているASRockのZ490 Steel Legendだと使うキーは「DEL」で、UEFIのホームはこんな感じの画面です。

細かな設定が必要になりますので「Advanced Mode」に切り替えます。UEFIだとマウスも使えるはずですので、使いやすいやり方でどうぞ。

AMD CPUの場合にはTPMとセキュアブートが別の機能ツリーに分類されていましたが、インテルCPUの場合には一箇所でOK。「Security」画面に切り替えます。

セキュリティ画面では

「Secure Boot」をクリックして有効化(Enabledに)。

続いてIntel PTT(Intel Platform Trust Technology」を有効化しましょう。

こちらのインテルPTTの有効化でTPM2.0が使えるようになります。

システムドライブのフォーマットがGPT形式になっていれば、特別何もしなくても起動方式はUEFIになっているはずです。

著者手元のマシンはここまでの設定でOKでした。

このあとは「Exit」のコマンドから設定内容を保存して終了を選択します。

設定変更後は

設定変更後にReadySunValleyを実行してみるとこんな感じでバッチリWindows 11 Ready状態になっていました。

自作機だと最新パーツで組んでいてもマザーボード側の設定がWindows 11向けにはなっていないことが多いです。セキュアブート、TPMが有効化されていないことがあります。

また、場合によってはCSM関連でシステムドライブのフォーマットがMBR形式になってしまうこともあります。この辺りには注意しましょう。

最初からWindows 11をインストールする、Windows 10からすぐに11へのアップグレードを考えているユーザーは、自作機でWindowsのインストーラーを起動する前にUEFIの設定を変更しておくと手間が減らせます。

これに対しメーカー製パソコンではローエンド機でもWindows 11の必須要件を満たす設定で出荷されていることが多そうです。手元の3万円PCもWindows 11 Readyになっていてちょっと驚きました。

CPUはデュアルコアのCeleronですが世代自体はWindows 11対応のものになっていました。

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