良く出来た「普通」。MS初のクラムシェル型ノートPC Surface Laptop徹底レビュー

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Surface LaptopはSurfaceシリーズ初めての「普通の」クラムシェル型ノートパソコンです。

液晶側が大きく裏側まで回り込んだり分離したりしてタブレット的にも使えるような2in1 PCの構造はあえて取らず、ごく普通のノートPCとして仕上げられています。

クラムシェル型のノートPCに仕上げつつも、画面には10点タッチ対応のタッチパネルを採用しているところがマイクロソフトのこだわりかもしれません。

また、この機種がWindows 10の新しいエディションである「Windows 10 S」を搭載する初めてのパソコンになります。

Windows 10 Sは文教用途をターゲットにしたエディションと言われていますが、Surface Laptop自体は文教用途向けとしてはやや高価な価格がつけられていて、Pro版へのアップグレード優待があることからもビジネスユースも視野に入った機種だと思われています。

そのあたりの観点も含め、今回はSurface Laptopの使い勝手を詳細に見ていきます。

今回はあえてメインメモリ4GB、ストレージ128GBのエントリーモデルを選択して、メモリの使用状況、使い勝手などもチェックしていきます。

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目次

スペックのおさらい

Surface LaptopはMac Bookから始まる高品位なアルミユニボディーを採用したクラムシェルタイプのノートパソコンです。

CPUには第7世代のCore i5またはCore i7を搭載しています。Core i7は統合GPUとしてはかなり性能が高いIris Plus Graphics 640を統合しています。

Core i5のほうも24EU(192SP相当)を集積した統合GPUを載せていますので、統合GPU採用のCPUとしては比較的高性能なグラフィック性能を持ちます。

メインメモリはエントリークラスが4GB、中位の機種では8GB、上位機種は16GBを選択することもできます。ストレージはSSDを128GB~512GB搭載します。

液晶パネルはSurfaceシリーズ共通のアスペクト比2:3で13.5型のパネルを採用。解像度はSurfaceシリーズとしてはやや控えめな2,256 x 1,504ドットですが、一般的に考えれば十分に高解像度といえるものです。

液晶画面は10点タッチ対応で、1024段階の筆圧検知に対応するSurface Penも利用可能です。

タッチパネルは保護ガラスを使うタイプになっていますが、液晶側は十分に薄い作りになっています。重量面では保護ガラス分でかなり損をしているはずですが、その分液晶パネル側の剛性は非常に高くなっています。

サイズは308.1mm x 223.27mm x 14.48㎜。A4用紙よりも1周り大きなフットプリントです。厚さは15mmを切るスリムさでゴム足以外のでこぼこもなく、カバンへの収まりもよさそうですね。

液晶のアスペクト比が2:3となっている関係で形は横幅が随分と狭く感じられ、全体的にもコンパクトに見えます。

重量は保護ガラスの重みもあってか約1.25kgあり、このサイズのノートPCとしては特に軽い機種ではありません。

インタフェースポートはType-A形状のUSB3.0コネクタが1つ、mini DisplayPortが1つだけの非常にシンプルなものです。

また、液晶の上部にはWindows Hello対応のカメラを備えています。

箱から出してのファーストインプレッション

Surface Laptopは少し大きめの外箱に入った状態で届きました。

化粧箱はSurface Proの箱よりも1周り大きなぐらい。こちらもしっかりとした出来で印刷も美しいものです。

やはり上下二つに分かれた箱で「合い」がとてもしっかりした作りになっていて、美しい印刷と合わせて箱からも高級感を感じられます。

ただ、Surface Laptop本体の重量がSurface Proよりもあるせいか、箱を開ける際にあまり苦労はしません。蓋を持てば自然と下側がずれて蓋が外れる感触ですね。

やはり内容物はとてもシンプル。Surfaceシリーズ共通の中身です。

本体を箱から出してみると、13.5型の液晶パネルサイズから想像するよりもフットプリントはずっと小さく感じます。以前、Surface Bookを触っていて、その大きさがどこか印象に残っているのかもしれません。

また画面の縦横比が2:3と、今のパソコンとしては縦長の画面になっているため、横幅が抑えられていることもこの印象につながっているのかもしれません。

新Surface Proとのサイズの違いはこんな感じになります。

本体の厚さは申し分なく薄いです。保護用の強化ガラスを使うタッチパネルを採用していながら、液晶画面側がかなり薄いのも印象的です。

サイズが小さく感じられるせいか、最初、重量は少し重めに感じました。ただ、スペック的には13.5型液晶を使うクラムシェル型ノートPCとしては普通、または少し軽いぐらいの重量です。

本体の剛性感はかなり高く、本体の隅を持って持ち上げても本体がたわむ感触は全くありません。

インタフェースポートなどの外観

こちらもSurfaceシリーズ全機種に共通といった感じで、外部インタフェースはかなりシンプルです。

Type-A形状のUSB3.0が1つ、mini DisplayPortが1つにイヤフォンジャック。

あとは給電を受けるためのコネクタが1つあるだけになっています。

Windows 10 Sの使い道を考えるならばこういったシンプルな構成が適していると思いますが、Pro化して利用する一般ユーザーのことも考えると、SDカードスロットまで廃止されているのはちょっと残念なところかもしれません。

メインPCとして利用するにはポートリプリケーターやHUBが必要になりそうです。

全体的なフォルムのバランスは、どこかかつてのスクエア液晶搭載のノートPCみたいな印象です。

電源投入から最初のサインインまで

Surface Laptopも出荷時には十分にバッテリーが充電された状態でしたが、一応AC電源を接続して初期設定を来ないました。

もちろんこの機種もCreators Update適用済みのWindows 10 Sで出荷されていますので、初期設定はCortanaの音声ガイド付きで行なう形になります。

Cortanaの音声ガイドが邪魔な場合には、画面のミュートボタンのクリック一発で音声をカットすることができます。

Surface Studioでも新Proでもそうだったのですが、初期設定時には英語のキー配列が何故かASCII配列になっています。

このため、Microsoftアカウントでのサインインを選んでIDのメールアドレスを入力しようとすると、「@」がJISキーボード配列のつもりでは入力できません。

早期の改善を期待したい部分です。

※ASCII配列での@はShift+数字の2キー

Surface Laptopは他のSurfaceシリーズよりも画面の解像度が控えめな分、フォントのスケーリングは初期設定が150%と少しこちらも控えめです。

それでもフォント表示はかなりキレイです。

このレビューではちょっと迷いましたが、フォントスケーリングは100%に設定して行なっています。

今回のレビューはSurface Laptopのエントリーモデルを試してみていますが、初期状態ではCドライブの利用状況はこんな感じになっています。

Windows 10 Sでも特にディスクの使用容量が小さい感じはありません。

起動直後の色々な動作が落ち着いた状態でメモリの使用状況はこの程度になります。

こちらも特にメモリを食わなくなっているような雰囲気はありません。その他のエディションと同程度のメモリをOS+αで消費しています。

SSDには高速なPCI-E接続のものではなく、より一般的なSATA3接続のドライブが使われているようです。ベンチマークを取るとこれぐらいの数字が出ました。

ただ、UWP版のCrystalDiskMark5ではうまく数字を取れていない部分があるかもしれません。

SATA3のインタフェース上の転送速度の上限が600MB/sなのに、シーケンシャルリードの性能が650MB/sまで出ています。

この数字が正しかったとしてもPCI-E接続のSSDには転送速度は遠く及びませんが、実際の使用感で差を感じることは全くないと言っていいでしょう。

液晶の表示

Surface Laptopの液晶パネルは2,256 x 1,504ドットの高解像度パネルを使っていますが、ノートやタブレットタイプのSurfaceシリーズとしては解像度は低めです。

このため初期設定でもフォントのスケーリングは低めの150%になっています。それでも画面表示は非常にきれいです。

ただ解像度的には、フォントスケーリング100%で使うか125%で使うかちょうど迷う解像度になるかもしれません。

100%で利用する場合には、11型クラスの画面サイズでフルHD解像度のディスプレイを搭載したノートパソコンと同レベルのフォントサイズのイメージでしょうか。人によってはフォントが小さすぎると感じるかもしれません。

より一般的な使い勝手を考えるなら125%の設定が無難でしょう。

125%の設定でも、文字数表示での情報量としては1,800 x 1,200ドットの液晶パネルぐらいと同レベルになると思います。こちらでも表示できる文字数としては十分かもしれません。

色の表現はニュートラルで、新Surface Proの画面とは違い白もきちんと真っ白に表現されている感じです。

色合いはかなり鮮やかに表現されるイメージで、一般的な写真の鑑賞などにはとても適しているディスプレイです。色味のイメージ的には、新Surface ProのEnhancedモードぐらいの鮮やかさです。

その代りフォトレタッチなど画像を仕上げる用途での利用の際には、色が少し派手目に見えるディスプレイであることを意識しておくほうが良いかもしれません。

タッチパネルの反応

Surface Laptopは画面のアスペクト比の関係からパームレスト部がかなり広く、それに合わせてタッチパッドもかなり大型です。

加えて普通のクラムシェル型ノートPCとして作られていますので画面のタッチパネルをどう使うか難しい部分がありそうですが、タッチパネル自体の使い勝手は手抜きなくしっかり作られています。

タッチへの反応も良く視差も小さいです。もちろんマルチタッチのレスポンスも全く問題ありません。

デスクトップPCのディスプレイを利用する距離ですと画面タッチは逆に使いにくい距離感になりますが、ノートPCの画面ならば画面タッチも問題なく行えますので、どんどん積極的に活用してもいい機能です。

スピーカーからの音

Surface Laptopも他のSurfaceシリーズと同様に、スピーカーの音量はかなりのレベルまで上げることが出来ます。そしてボリュームをフルにしてもビビリや音割れがほとんど出ません。この辺りの作り込みは相変わらず素晴らしいものです。

この機種ではスピーカーは液晶と本体側のヒンジ部分に音の放出口がありそうです。最初はなんだかちょっと不思議な音の聞こえ方に感じました。

新Surface Proほどではありませんがステレオ感も十分です。

ボーカルのクリアさもサイズなどを考えると十分でしょう。BGMを流すなら十分な音質があります。低音はやっぱり弱いのは弱いのですが、新Surface Proよりも押し出し感がある感じです。

恐らく新Surface Proもそうだったのですが、Surface Laptopではオーディオ機能にDOLBY AUDIOが組み込まれています。デフォルトでONになっていて、この機能による音質、音場の補正が行なわれているようです。

心地よい音の広がり感は、恐らくこのDOLBY AUDIOのおかげですね。

音の純度という意味ではバーチャルサラウンドなどの機能を通すと厳密な音質は低下するのですが、元々の音質に限界のあるノートPCなどのスピーカでは積極的に使って欲しい技術です。

本体の発熱とファンノイズ

新Surface Pro同様Surface Laptopもファンのノイズは極めて静かです。隣で一般的なデスクトップパソコンが動いていると、そちらのファンノイズに紛れて音に気づかないかもしれません。

そして多分、アイドル時や低負荷時にはファンは停止しているのだと思います。

ただ、発熱はそこそこにあります。本体底面奥側が40度ちょっとまで上がる感触です。温度が上がりやすいのは本体後ろ側の放熱用スリットのそばです。

低温やけどなどの心配は全くない温度ですが、夏に膝の上で利用中に負荷をかけるとちょっと不快に感じることはあるかもしれません。バッテリー駆動時には発熱は穏やかになるはずではありますが。

ただ、そこまで発熱するようなベンチマーク実行時にもファンの音は非常に静かなままです。冷却機構の能力と第7世代のCoreプロセッサの発熱の小ささの合わせ技、といったところでしょうか。

ただし、発熱のより大きなCore i7搭載機だと少し事情が異なるかもしれません。

キーボードとタッチパッド

キーボードはキースイッチ、キートップにSurface Pro用のタイプカバーのパーツをほぼそのまま流用しているようです。

キーボードの第5列目、ファンクションキーの列に関しては、Surface Laptopに電源キーがある分、1列当たりのキー数が1つ多く、この列だけはLaptopの独自パーツになっているようです。

こういった事情からキータッチはタイプカバーと全く同じ感触です。はっきりしたクリックのある押し込み感で、リズミカルな入力が出来ます。キーストロークももちろんタイプカバーと同様です。

また、Surface Laptopでもキーボードのベースはたわみます。中でも中央付近でたわみ量が若干多め。ただ、入力時にはほぼ気になりません。

キーボード構造が異なり、キーボードのベースの下に筐体と本体のもろもろのパーツが存在しますから、タイプカバーとは異なりタッチ音が下に抜けません。このためキータッチ音はタイプカバーより静かで、高級感が失われるような軽い音が出ることもありません。

キートップに同じ部材を使用していますので、やはり第4列のキーのオフセット量は他社製キーボードよりも小さめ。ユーザーによっては慣れるまで第4列の文字の入力でミスタッチが出るかもしれません。

Surface Laptopは画面の縦横比の関係で、今の一般的なノートPCよりもかなり広いパームレストを持ちますが、この部分をうまく使って非常に大きなタッチパッドを搭載しています。

このため高解像度の画面でも全く不満のないポインタ操作ができます。

タッチパッドのクリック感は、タイプカバーのものよりもクリック感が強めで音も高め&大きめ。静かな場所ではちょっと気になる音のレベルかもしれません。

文字入力中の誤タッチ防止(パームリジェクション)はうまく働いているようで、長文入力が妨げられることはレビュー中には一度もありませんでした。

ただ、タップによる左クリックのエミュレートは少し敏感になっている印象です。

ポインタの移動の操作中にちょっと指が浮いてしまったあと、もう一度タッチパッドに触れた際にタップと認識され、左クリック動作が動いてしまうことがあります。

Surface Laptopのキーボード面には、シグニチャタイプカバーと同様にアルカンターラの人工皮革が貼り付けられています。

やはりこの素材の手触りは最高で、金属筐体を持つSurface Laptopでこそ、その暖かみが活きることになりそうです。

また、この素材が液晶を閉じたときの本体と液晶のディスプレイ面の「当たり」をうまく防止する緩衝材の役割を兼務していて、画面にも本体側にも傷がつくことをうまくカバーしてくれます。

手触り面だけではない合理性のある作りになっていることにちょっと感心しました。

ベンチマークとゲームの印象

ベンチマークソフトの実行やデスクトップアプリの使用感については、エディションをWindows 10 Proに変更して行なっています。

CPUの一般的な性能チェックのために今回もCrystalMark2004R7を使わせていただきました。

整数の演算性能は第6世代のCoreプロセッサを搭載しているSurface Pro 4の中位のモデルよりやや低め、第7世代のCore i7搭載の新Surface Proよりも1ランク低いレベルの数字となりました。

各種演算の性能が、Surface Pro 4よりも少し下になっているのがちょっと不思議な結果です。第6世代と第7世代のCoreプロセッサのアーキテクチャは全く同じものですから。


(Surface Pro 4の結果)

メモリ性能は新Surface Proよりも1ランク以上下の数字になっていますが、これはSurface LaptopのメモリがDDR4ではなくDDR3を使っていることが原因だと思います。


(新Surface Proの結果)

その他の性能の差はターボブースト時の最大クロックの差が現れているようです。Core i5-7200Uでは、2コアがフルに動いているときにはCPUは3GHzちょっとまででクロックが頭打ちになります。

こういった要素があるにはありますが、通常の使い途においては十分すぎる性能です。

次にゲームでの性能も軽く見てみます。ゲーム・3D系の性能を見るテストには、今回もドラクエXベンチマークを使わせていただいています。

今回テストした機種が搭載しているCPUは第7世代のCore i5-7200Uです。

こちらが搭載する統合GPUはIntel HD Graphics 620で、EU数は24。昔ながらのSP数に換算すると192SP相当になり、数年前のエントリークラスのビデオカードに匹敵する規模があります。

このため今のCoreプロセッサとしては特にグラフィック性能の高いCPUではないのですが、ドラクエXベンチマークでもかなりの数字を出してくれました。

1,280 x 720ドットの解像度で最高画質とした場合の数字がこちら。

1,920 x 1,080ドットで標準画質の場合はこちら。

画質の設定次第で、フルHD解像度でも十分に遊べる性能があることが分かります。

ゲームの描画負荷次第ではありますが、統合GPUではゲームは無理、はかなりの部分で過去のお話になったと言えるでしょう。

またSurface Laptopでは画面のドット密度が高すぎませんので、DirectXのゲームを動かすときにもフォントが豆粒状態にはなりにくくなっています。

フルHD解像度でドラクエXベンチを動かしたときの画面の雰囲気はこんな感じになります。

その他のアプリの使用感とWindows 10 Sに関して

その他のアプリの操作感は、このレビューでもキヤノン純正のフォトレタッチ・RAW現像用ソフトの「Digital Photo Professional」のバージョン4を使用しています。

Surface Laptopでも通常の操作感は上々で、JPEG形式の画像を拡大表示してのスクロールはかなりスムーズに操作に反応してくれます。RAW形式の場合はやはり動作が少し重くなりますが、このソフトの特性を理解していれば操作に戸惑うことはないでしょう。

RAWデータからJPEG画像を生成する処理の実行速度も十分。

画面の解像度の高さを活かした写真の確認の容易さも、この機種の写真加工との相性の良さを感じさせてくれます。

ただ上にも書きましたが、液晶の色再現がやや派手目の色合いに調整されています。

どちらかというとプロが画像コンテンツを生産する用途よりも、コンテンツを見る側がいかにキレイに表示できるかを意識した作りになっているのでしょう。

そういった点は、Surface ProやSurface Studioとの性格の違いを表しているところかもしれませんね。

Surface Laptopで写真の調整・フォトレタッチを行なう場合には、少し派手目の色合いで調整を行なわないと、その他のパソコンで鑑賞する際には色があっさり目の仕上がりになっている可能性があることを覚えておいた方が良いと思います。

Surface Laptopは標準ではWindows 10 Sが搭載されています。

このエディションではWindows ストアに登録されているアプリしかインストールすることが出来ませんが、それに加えてインストール不要のものでもストアを通さないデスクトップアプリの実行がブロックされるようになっています。

セキュリティの観点では非常にありがたい機能で、端末管理がかなり楽になるはずです。文教用途や一部のビジネスユースには最適なエディションと言えますね。

ただ、今はまだストア アプリの充実が追いついていませんので、多くの一般ユーザーはWindows 10 Sのままではかなり不自由を強いられることになると思います。

Windows 10 SからPro版へのアップグレードはストア経由で行なうことになります。通常は6,900円と思いの外低価格でのアップグレードが可能になっています。

ちなみに、Surface Laptopは2018年1月1日までは無料でPro版にエディションアップが可能です。

Windows 10 SからProへのエディションアップは、再起動を伴うWindows Updateと似た手順で実行されますが、アップグレードにかかる時間はわずかです。

少し気になった点

Surface Laptopで気に掛かる点は本当に少しだけです。

一つは既に上で述べた液晶の発色傾向。

こちらは、Surface Laptopを画像系のコンテンツの生産に使う人だけがちょっと気にしておいた方が良いレベルで、一般ユーザーに向けてはむしろ好ましい発色と言えると思います。

二つ目は、バッテリー駆動のSurfaceシリーズに共通するわずかな詰めの甘さですが、バッテリー駆動時の電源管理周りの設定がもう少し詳細に出来れば、と思います。

内蔵しているバッテリーなどの容量を考えるともうちょっと詳細な設定が可能になれば、丸一日AC電源のないところでの作業も楽々こなせるようになるのではないかと思います。

三つ目は気になる部分と言えるか微妙ではあります。

Surface Laptop本来の目的と思われる文教用途、ビジネス向けには、インタフェースポートが少ないことはメリットになります。端末管理がグッと容易になりますから。

ですが、この機種を一般ユーザーがメインPCと利用しようとすると、USBコネクタが1つしかないのはちょっと厳しいでしょう。ポートリプリケーターまたはHUBが必須になると思います。

デジカメと併用するユーザーは、メモリカードリーダーも必要になるかもしれません。

まとめ

Surface Laptopはかなり良く出来たクラムシェル型のノートPCです。

今のパソコンの価格水準からするとやや高価なラインになりはしますが、その分の作り込みの隙のなさはしっかりと実現されていると思います。

決して重量面で軽いPCではなくなっていますが、その分、本体、液晶側にはとても高いガッチリ感があり、そこから受ける使用時の安心感はさすがです。

加えて、しっかりと所有欲を満たせる作りにもなっていると思います。

シンプルで美しいデザインは、道具として素直にカッコイイ、と表現できる仕上がりだと思いますから。

SSDがあまり高速ではないSATA3接続のものだったりはしますが、実際の使用感にはほとんど影響がありませんし、使いやすいキーボードと高解像度の液晶とで文字入力もとても快適に行えます。

Surfaceシリーズ初の一般的なクラムシェルタイプのノートPCですが、Surface Laptopは良く出来た「普通」、というのがピッタリくるパソコンに仕上がっていると思います。

⇒ Surface Laptop 公式サイト

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